
チェーン交換って大変そうなイメージがある・・・
と思われている方も多いかも知れませんね。
チェーンの交換の難易度はチェーンの種類によって大きく変わります。
チェーンの種類とはジョイントのタイプ(クリップ式・カシメ式)の違いです。
初心者におすすめなのはクリップ式。
なぜならクリップ式なら専用工具がなくてもチェーン交換が可能だからです。
チェーン交換をする際はサイズ・リンク数も確認しましょう。
ビラーゴ250の純正のチェーンはサイズが520でリンク数が114になります。
バイクをカスタムしてある場合、リンク数が変わっている可能性も・・・。
自分のバイクのチェーンのリンク数を数えて確認することをおすすめします。
ビラーゴ250のチェーン交換をした後はチェーンの調整とドラムブレーキの遊びの調整が必要になるでしょう。
チェーン交換した後は同時にチェーンの調整とドラムブレーキの遊びの調整を行います。
この記事ではビラーゴ250のチェーン交換と調整方法をまとめてみました。
チェーン交換時期・費用

シールチェーン→走行距離10,000km~30,000kmを目安
ノンシールチェーン→距離10,000km未満
バイクのチェーンの交換時期は走行距離で判断します。
シールチェーンとはチェーンのローラーの両側にゴム製のシールが入っているタイプ。
シールチェーンはチェーンの摩耗を防止するグリスがシール(密封)されているので寿命が長くなります。
ノンシールチェーンはシールが無い為摩耗しやすく寿命がシールチェーンと比べると短くなります。
こまめにメンテナンスをする必要もありますが値段が安いのがメリットです。
チェーンの寿命に違いが出るのはチェーンの種類だけではありません。
ライダーの乗り方→急加速が多い
バイクの置かれた状況→雨ざらし(サビる)
バイクのメンテナンス→チェーン洗浄しない・チェーンオイルをささない
チェーンを交換する時は一緒にスプロケット交換できると一番良いです。
なぜならスプロケットが摩耗しているとチェーンの寿命を縮めてしまうからです。
スプロケットの摩耗はスプロケットの歯を見て判断しましょう。
スプロケットの歯がとがってきたなら交換した方が良いでしょう。
チェーン交換の際はチェーン選び方(サイズ・リンク数・ジョイント方式)に注意が必要。
ビラーゴ250の純正のチェーンサイズは520でリンク数は114になります。
バイクがカスタムしてあるとチェーンのリンク数も変わっている可能性があるので自分のバイクについているチェーンのリンク数を確認しましょう。
チェーン交換に必要なもの・工具(クリップ式)
- チェーン
- ラジオペンチ
- 針金
- ディスクグラインダーもしくはチェーンカッター(古いチェーンがカシメ式の場合)
ラジオペンチはチェーンのクリップを入れるのに必要です。
針金があると新しいチェーンを入れる際に作業がしやすいので用意しておきましょう。(インシーロックでも代用可能です)
古いチェーンがカシメ式の場合ディスクグラインダーもしくはチェーンカッターでカシメてあるピンを外す必要があります。
バイクのチェーンにはサイズとリンク数があり、購入したチェーンのサイズやリンク数が違っていると走行不可能なので良く確認してから買いましょう。
ビラーゴ250のチェーンはサイズが520でリンク数が114です。
他にもチェーンを選ぶ際にはいくつか注意しておきたいポイントがあります。
チェーンについての説明
- 純正のサイズは520でリンク数は114
- チェーンにはノンシールチェーンとシールチェーンがある
- チェーンのジョイント方式にはカシメ式とクリップ式がある
バイクのチェーンにはノンシールチェーンとシールチェーンがあります。
価格を安く済ませたい人はノンシールチェーン、メンテナンスを楽したい人はシールチェーンを選ぶと良いでしょう。
- 価格が安い
- 寿命が短い
- こまめなメンテナンスが必要
- 寿命が長い
- 価格が高い
- こまめにメンテナンスする必要がない
ノンシールチェーンとシールチェーンには寿命に大きな違いがあります。
ノンシールチェーンはチェーンが伸びやすいです。
シールチェーンはチェーンの摩耗を防止するグリスがシール(密封)されているので寿命が長いでしょう。
ただノンシールチェーンには価格が安いというメリットがあります。
ビラーゴ250のノンシールチェーンだと価格は¥1500~¥3000が相場。
シールチェーンは¥4000~¥8000くらいが相場でノンシールチェーンの2倍くらいの値段になってしまいます。
基本的にはシールチェーンが寿命が長くメンテナンスが楽なのでおすすめ。
こまめにメンテナンス出来る人や初期コストを押さえたい人はノンシールチェーンを選ぶと良いでしょう。
チェーンを選ぶ際はジョイント方式にも注意が必要。
なぜならジョイント方式によって専用工具が必要になってくるからです。
ビラーゴ250のチェーンのジョイント方式にはカシメ式とクリップ式があります。
クリップ式ならチェーン交換に専用工具は必要ありません。
チェーンのジョイント部分を専用工具でカシメて固定するのがカシメ式。
“カシメる”とは金属を変形させて固定することをいいます。
チェーンではピンを専用工具で変形させてピンが外れないように固定しています。
プレートを圧入する必要があるなど、作業で注意点が多くクリップ式に比べるとコツが必要でしょう。
チェーンのジョイントをクリップで固定するのがクリップ式。
小排気量やオフロード、レーシングバイクに多く使われます。
チェーン交換の際には専用工具が必要ありません。
ただクリップ式にもプレートの圧入が必要な場合もあるので購入する前に確認が必要です。
チェーン交換に必要な専用工具をチェーンカッターといいます。
チェーンカッターとはチェーンを切ったり繋いだりするのに使う工具。
チェーンのサイズに合ったチェーンカッターを使います。
カシメ式のチェーンを交換する際にはチェーンカッターが必要になります。
外すチェーンがカシメ式の場合もチェーンを外すのにチェーンカッターが必要になるでしょう。(ディスクグラインダーで代用可能)
チェーン交換方法(クリップ式)
チェーンを交換する前に注意点がいくつかあるので確認してから作業を行ってください。
チェーン交換の注意点
- リンク数を古いチェーンと合わせる
- クリップの向き
- チェーン交換後は必ずチェーン調整をする
ビラーゴ250純正のチェーンのリンク数は114になります。
しかしスプロケットが社外品にカスタムされているとチェーンのリンク数が変更されている可能性もあります。
古いチェーンのリンク数を確認してからチェーン交換するようにしましょう。
チェーンのリンク数が多いとチェーンが長くなるのでチェーンを張ることが出来ません。
逆にリンク数が少ないとチェーンが短いのでチェーンがスプロケットにかけられません。
リンク数が多くても少なくても走行不可能ですのでしっかり確認してから交換しましょう。
チェーン交換の大まかな流れは古いチェーンを外して新しいチェーンをつけるだけです。
ジョイント方式によって古いチェーンの外し方や新しいチェーンの付け方が変わってくるので注意。
クリップ式なら専用工具が不要でカシメ式なら専用工具が必要になります。
チェーン交換手順


1.チェーンのクリップを外す(クリップ式の場合)

カシメ式の場合はディスクグラインダーでカシメピンを削る→マイナスドライバー等でこじる
(外れない場合はさらにサンダーで削る)

ディスクグラインダーでしっかり削れていればカシメピンはマイナスドライバーですんなり外れます。
2.ジョイントリンクを外す

3.古いチェーンの先端と新しいチェーンの先端を針金などで繋ぐ

4.古いチェーンを引っ張り新しいチェーンを入れる

5.新しいチェーンのジョイントリンクをクリップで止める

クリップの向きは回転する方向にクリップの入口が向くようにします。
これはもしチェーンからクリップに力がかかっても回転方向に引っ張られてクリップが抜けないようにする為です。
クリップを入れるコツはラジオペンチで少し出ているチェーンのピンとクリップを挟んでクリップをピンに押し込むようにするとすんなりと入りやすいです。
なかなか入らない場合はジョイントリンクがしっかりと奥まではいっているか確認してからクリップを入れ直しましょう。
ジョイントリンクのピンには溝があり、そこにクリップがハマるようになっています。
ジョイントリンクがしっかりと奥まで入っていないとクリップが溝にハマらず上手くピンに入れる事ができません。
チェーン調整
チェーン交換をした後はチェーン調整が必須。
バイクのチェーンには適度な遊びが必要になります。
チェーンの適正な遊びは20mm~30mmです。
チェーンの遊びはチェーンの中心で見ましょう。(前後スプロケットの中間)
チェーン調整に必要なもの・工具
- スパナレンチ
- ジャッキ
スパナレンチはチェーンのアジャスターナットを緩めたりするのに使います。
チェーンの調整はジャッキでリアホイールを持ち上げて行いましょう。
チェーン調整のポイント
- チェーンに適度な遊びを持たせる
- 左右のアジャスターナットの位置を合わせる
- ビラーゴ250の場合はチェーン調整後はドラムブレーキの調整も必要
- ケガに注意!(エンジンをかけてチェーンに触らない)
バイクのチェーンには適度な遊びが必要です。(適正な遊びは20mm~30mm)
なぜならバイクはサスペンションの伸び縮みでチェーンの張りが変わってくるからです。
チェーンが張りすぎている状態でサスペンションが縮むとさらに張ることになりチェーンやスプロケットに大きな負担がかかるでしょう。
適度な遊びになるようにアジャスターナットで調整します。
アジャスターナットで調整する時は左右の位置を合わせるようにしましょう。
左右のナットの位置が違うとホイールが斜めになってしまいます。
ビラーゴ250の場合はリアブレーキがドラムブレーキの為、チェーン調整をした後はドラムブレーキの遊び調整も必要。
チェーン調整をするとリアホイールの位置が前後に動くためドラムブレーキのワイヤーが引っ張られたり緩まったりします。
チェーンを大幅に張るように調整すると状態によってはブレーキが引きずることも・・・。
ブレーキが引きずると走行に支障をきたすのでチェーン調整をした後は必ずドラムブレーキの遊びも調整しましょう。
チェーンの整備(駆動系)で一番大切な事はエンジンをかけた状態で整備を行わないことです。
チェーン調整手順
1.チェーンの張りを確認する

バイクのチェーンには適度な遊びが必要です。(適正な遊びは20mm~30mm以内)
前後スプロケットの中心を持ち上げて遊びを確認しましょう。
2.アクスルシャフトの割りピンを外す

割りピンはペンチを使って真っ直ぐにして外します。
割りピンは再利用不可なので外す度に新品に交換しましょう。
アクスルシャフトに使われている割ピンは3mmになります。(ホームセンターで購入可)
3.アクスルシャフトを緩める

アクスルシャフトの左右にスパナをかけてアクスルシャフトを緩めます。
ジャッキアップした後にアクスルシャフトを緩めると転倒の可能性もあるのでジャッキアップする前にアクスルシャフトをスパナで軽く回るまで緩めましょう。
4.ジャッキアップしてリアホイールを浮かす

ジャッキをかけるポイントは慎重に選びましょう。
少し浮かした状態でバイクを少し揺らしてみて転倒の危険がないか確認してみる方法もあります。
5.左右のアジャスターナットを回してチェーンの張りを調整


ビラーゴ250のアジャスターナットはダブルナットになっています。
先端のナットを緩めてから奥側のナットでチェーンの張りを調整しましょう。
時計回しでチェーンが張り反時計回しでチェーンが緩みます。
5mm程度緩めにチェーンの張りを調整しておくと良いでしょう。
ジャッキから降ろしてアクスルシャフトを締めるとチェーンが少し張ります。
必ず左右のアジャスターナットの位置が同じになるように調整しましょう。
左右のアジャスターナットの位置が違うとタイヤが斜めになってしまいます。
チェーンの張りを適度な遊びに調整したらアジャスターナットをダブルナットで固定します。
6.アクスルシャフトを締める

ジャッキアップをしたままアクスルシャフトを本締めすると転倒の可能性があります。
アクスルシャフトは仮締めにしてジャッキを下ろした後にしっかりと締めると良いでしょう。
7.ジャッキを下ろす
8.アクスルシャフトをしっかりと締める


アクスルシャフトの左右にスパナをかけて締めます。
アクスルシャフトを締めたらもう一度チェーンの張りを確認しましょう。
締める前より気持ち張っていることがあります。
適度な遊びは前後スプロケットの中心を持ち上げて20mm~30mm以内の振り幅であれば良いです。
9.ドラムブレーキの遊びを調整
チェーン調整をするとリアホイールの位置が前後に動くためドラムブレーキのワイヤーが引っ張られたり緩まったりします。
チェーンの調整具合によってはブレーキは引きずった状態になるので必ずドラムブレーキの遊びも調整しましょう。
まとめ
この記事ではビラーゴ250のチェーン交換・調整(クリップ式)についてまとめてみました。
- チェーンを交換する前に古いチェーンのリンク数を確認する
- ジョイントリンクのクリップの向きに注意
- チェーン交換した後は必ずチェーン調整とドラムブレーキの遊び調整を行う
- チェーン調整の際はチェーンに適度な遊びをもたせる(20mm~30mm)
- チェーンの整備をする時はケガに注意!エンジンをかけて整備をしない!
チェーンの整備(駆動系)は危険が伴うことがあります。
安全に注意して作業しましょう。(特にエンジンを切って作業することが大切!)
新しいチェーンにすると気分よくバイクに乗ることが出来ますよ。
チェーンを交換して素敵なバイクライフをお楽しみください。
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